原発性アルドステロン症



受診科:内科・内分泌外科・内分泌内科
腎臓の上にのっている親指大の器官を副腎といい、その組織は皮質と髄質にわかれていて、副腎皮質からはアルドステロン、グルココルチコイド、性ホルモンなどのホルモンが分泌されています。副腎皮質に腫瘍などが生じて、アルドステロンの分泌に異常をきたし、高血圧などを引き起こすのが原発性アルドステロン症という病気です。

原因

副腎皮質に生じた腫瘍や、副腎皮質の過形成(組織の異常増殖)によって起こります。腫瘍そのものの原因はまだ不明ですが、良性のものであることも、悪性(がん)であることもあります。したがって、この病気ががん発見のてがかりになることもときにあります。

これらのものが副腎皮質に生じると、ホルモン分泌の機能が阻害され、アルドステロンが過剰に分泌されることがあります。これが原発性アルドステロン症と呼ばれるものです。

アルドステロンというホルモンのおもな働きは、腎臓でつくられる尿の一部としてカリウムの排出を促し、また逆に排泄されようとする尿の中からナトリウムを取り出して血液中に返してやるというものです。これが過剰に行われるわけですから、結果として血液中のカリウムが足りなくなり、逆にナトリウムは必要以上に増加してしまいます。

なお、原発性でない(二次的に発病する)アルドステロン症としては、肝硬変やネフローゼなどの際にみられるものがあります。

ネフローゼ

血液中のたんぱく質の量が減少し、尿中のたんぱく質の量が増加します。むくみがあらわれるのが特徴。まぶたがむくむ程度からむくみが全身に及ぶ場合まであります。

症状

血液中のカリウムが減少した状態を低カリウム血症といい、これが起こると筋力が低下して、ときには四肢に麻痺がおこることもあります。また、神経筋の興奮が増大して、けいれん発作を起こすこともあります。

一方、血液中のナトリウムが増加した状態を高ナトリウム血症といい、塩分をたくさん取得したときと同じように高血圧の症状が起こります。血圧の上昇に伴って
頭痛を覚えることもしばしばです。最高血圧(心臓が収縮しきったときの血圧)も最低血圧(心臓が拡張しきったときの血圧)もともに上昇しますが、とくに最低血圧の上昇が顕著です。

そのほか、やたらにのどが渇いて水分をとり、そのぶん排泄も多くなるという多飲・多尿の症状がみられることもあります。

診断・治療

血圧と、血液の成分を調べることが基本です。血液に含まれるアルドステロンの量を調べます。

副腎血管の造影X線撮影、超音波検査、CTスキャン、MRIのほか、放射性物質が副腎に分布する様子をとらえる副腎シンチグラフィーなどの検査を行ってさらに確定的な診断を下すとともに、腫瘍があるならその位置や大きさ、形などを明らかにします。

治療は手術が基本で、腫瘍を副腎ごと摘出します。

過形成が原因になっている場合、薬剤を用いてアルドステロンの働きを抑制するという方法もあります。