急性壊死性出血性膵炎



受診科:内科・膠原病科
若い女性に多く発症する病気で、原因不明の発熱がみられるのが特徴。自己免疫性疾患です。

原因

原因はよくわかっていませんが、体質、免疫の異常、環境因子などがその原因と考えられています。環境因子はウイルス感染や紫外線、薬物、妊娠・出産、ストレスなどが考えられ、発病後も症状を悪化させる因子になると思われます。

症状

原因不明の発熱ではじまり、だるい、体重減少、関節の痛み、赤い斑点が顔や手足の指、手のひらなどにみられます。この赤い斑点は、顔面に蝶が羽を広げたような形で出現する蝶形紅斑が特徴です。

また毛髪が抜けたり、寒さやストレスで手指が白くなったり、紫色になったりするレイノー現象がみられることもあります。

症状は表面だけでなく、内臓にも障害が起こります。腎臓が侵されると、むくみや高血圧があらわれ、胸膜炎や心外膜炎を起こして、胸や心臓に水がたまることがあります。

また、肺に炎症を起こすと、胸が痛くなる、などの症状があらわれます。

このほかにも多彩な症状があらわれますが、人によって症状の出方はさまざまです。

診断・治療

診断は、米国リウマチ学会の診断基準に従って行われます。免疫学的検査を行って、細胞の各成分に対する自己抗体をみつけます。全身性エリテマトーデスの場合には、DNAに対する抗体が高値陽性となり、血清補助体価が低下します。

治療は、炎症を抑えるために、非ステロイド抗炎症薬、副腎皮膚ステロイド薬、免疫反応を抑えるために、副腎皮膚ステロイド薬や免疫抑制剤などが使われますが、どのような使い方をするかは症状によって異なります。

治療はなるべく早く良い状態にし、長く継続させ、社会復帰できるようにするのが目的です。とくに副腎皮質ステロイド薬を服用している場合は、時間をかけてゆっくりと減量しなくてはならないので、よくなったからといって自分勝手に薬を減らすなどはしないようにしてください。

予後

日常生活では環境の見直しを行い、誘因となるものは極力さけるように努力してください。歯の治療や手術、妊娠・出産の時期については医師とよく相談して行ってください。

米国リウマチ学会全身性エリテマトーデス分類基準

1982年改訂米国リウマチ学会全身性エリテマトーデス分類基準(1997年一部改訂)
項目 定義
1.顔面紅斑
頬骨隆起部の平坦または隆起性紅斑、鼻唇溝をさける傾向
2.円板状皮疹
癒着性、角化性落屑と毛嚢角栓を伴う隆起性紅斑:萎縮性瘢痕を残すことがある
3.光線過敏症
病歴上または医師の診察による日光光線に対する異常反応としての皮膚紅斑
4.口腔内潰瘍
医師の診察による口腔あるいは鼻咽頭潰瘍:通常無痛性
5.関節炎
2か所以上の非破壊性末梢関節炎:腫脹、圧痛または関節液貯留を特徴とする
6.漿膜炎
a)胸膜炎:胸膜痛の確実な既往、医師による摩擦音の聴取または胸水の証明
b)心膜炎:心電図または摩擦音により確認されたもの、または心膜液の証明
7.腎障害
a)たんぱく尿:1日0.5g以上あるいは定性で3+以上の持続性たんぱく尿、または
b)細胞性円柱:赤血球、ヘモグロビン、顆粒、尿細管または混合性円柱
8.神経障害
a)けいれん:原因となる薬物あるいは代謝障害が存在しないこと、または
b)精神障害:原因となる薬物あるいは代謝障害が存在しないこと
9.血液学的異常
a)溶血性貧血:網状赤血球増加を伴う、または
b)白血球減少:4,000/μl未満が2回以上、または
c)リンパ球現象:1,500μl未満が2回以上、または
d)血小板減少:原因となる薬物無しに10万μ未満
10.免疫学的異常
a)抗二本鎖DNA抗体の異常高値、または
b)抗体Sm抗体陽性、または
c)抗リン脂質抗体陽性
 1)抗カルジオリピン抗体陽性
 2)ループスアンチコアグラント陽性
 3)梅毒反応偽陽性(少なくとも6ヵ月以上)のいずれか
11.抗核抗体
免疫蛍光抗体法もしくは同等の方法で検出すること、原因薬物が存在しないこと

異なった時期、あるいは同時に11項目中4項目以上陽性であればSLEと分類可能。

ステロイド

副腎皮質ホルモンの成分。ステロイド核をもつ化合物群のこと。