リンパ浮腫



受診科:内科・外科
リンパ浮腫りんぱふしゅ
リンパ管の閉塞や異常な拡張のためにリンパ液の循環に障害をきたし、リンパ液が皮膚下にたまって、はれやむくみを生じます。

原因

二次的におこるもののほかは、原因がわかっていません。原因不明のもののうち、一つは先天的にあらわれ、生後まもなくに発症します。このなかには遺伝性と思われるものも含まれています。

また、もう一つは、思春期から、20代ぐらいまでの女性に、突然あらわれます。

二次的なものは、リンパ組織に生じる腫瘍や、手術・放射線治療などでリンパ節を広範囲に切除した影響、寄生虫疾患のフィラリア症といった原因から起こります。

症状

リンパ管やリンパ節の異常の部分に皮下組織などのはれやむくみを生じ、それがからだの表面にも影響して、手足などが全体にはれたりむくんだりします。

一般に痛みはありませんが、はれぼったい感じを覚えます。月経期間(女性の場合)や暖かい季節、活発に動いたあとなどにはそのはれやむくみが悪化し、横になって、あるいは足を上げて休んだり、患部を包帯などで軽く押さえたりすることで一時的に症状が改善されることもあります。

進行の速度は緩慢ですが、放置しておくとやがて皮膚や皮膚組織が厚く硬くなっていきます。なお、リンパ組織の腫瘍の場合は異常部位の皮膚の触れるとぐりぐりしたものがあり、フィラリア症の場合は先に記したはれやむくみのほかに発熱や尿の白濁、血尿などがみられ、進行すると患部の皮膚が象のように厚くなるのが特徴です。

その他の浮腫

特発性浮腫

20~40歳ぐらいの神経質な肥満した女性に起きるむくみで、原因ははっきりとしていません。朝は、夕方は足に出ます。夕方の体重が朝にくらべて2~3kg増えます。

低たんぱく血症

偏食や胃腸障害などで、血液中のたんぱく質が不足して起こる下肢のむくみです。栄養障害性浮腫ともいいます。

診断・治療

ごく軽いうちは、横になったり足を高く上げたり(足がはれている場合)、マッサージしたり包帯でしっかりと巻いたりすることで治ることもあります。同様に、弾性ストッキングを用いて一定の圧迫を加えることで病気の進行を抑える、という方法をとることもあります。皮膚や皮下組織がすっかり硬くなってしまった場合は、手術で切除することになります。また最近では、リンパ管と静脈をつないでリンパ液の住管を正常化する手術も行われるようになっています。

二次的に発病するものに対しては、もとの下人に対応する治療を行うことが基本です。

フィラリア症の場合は、夜間に耳たぶから採血して、ミクロフィラリアを検出することで診断し、治療には、ジエチルカルマバジンを内服します。

患部が象の肌状になってきた場合は、副腎皮質ホルモン剤を用います。