甲状腺機能亢進症(バセドウ病)



受診科:内科・内分泌科
甲状腺機能亢進症こうじょうせんきのうこうしんしょうとは、甲状腺ホルモンは常に一定の濃度に保たれています。ところが、なんらかの原因でこのホルモンが過剰になった状態です。

原因

原因となる病気はいろいろありますが、ほとんどがバセドウ病です。

バセドウ病は、甲状腺の機能が活発になり、ホルモンは過剰につくりだし甲状腺がはれる病気です。はっきりとした原因はわかりませんが、血液中に甲状腺を異常に刺激する抗体ができるために発病すると考えられます。

抗体はからだの外から侵入してくる最近などの異物に対して、からだがつくりだす物質。こうした防御機構を免疫と呼んでいます。この病気は自分の甲状腺を攻撃する抗体ができ、その抗体が甲状腺を刺激するために起こるものです。バセドウ病は自己免疫疾患の一つです。

また、家族的に発病することがあるので、家族にこの病気がある人がいたら注意してください。また、男性より女性に多く見られます。

症状

疲れやすい、食欲があるのに体重が増えない、動悸、脈が速い、不整脈、手が小刻みにふるえて字が書きづらい、下痢ぎみ、微熱、落ち着きがない、あせって仕事をしているのに能率が上がらない、生理不順など、さまざまな症状があらわれます。甲状腺は全体がはれますが、触れてみるとあまり硬くはなく、コンニャクくらいの弾力性があります。一般に甲状腺ホルモンは代謝を活発にするホルモンなので、患者は活動的なわりには疲れやすいのが特徴です。最近ではあまり典型的な例はありませんが、目が腫れぼったく、白目が充血、鋭い目つき、ものが二重に見える、視力が落ちたなどのバセドウ眼症がみられることもあります。

診断・治療

血液検査をして甲状腺ホルモンの過剰を確認します。また、甲状腺刺激ホルモンの受容体に対する自己抗体ができていることがわかれば、診断は簡単です。また、アイソトープ検査で甲状腺ホルモンのサイロキシンの主成分であるヨードのとり込みを調べると、甲状腺の機能検査ができます。

治療法は甲状腺ホルモンの合成を抑える薬物療法、放射性ヨードを服用するアイソトープ療法、甲状腺の一部を切除する手術の3つがありますが、医師とよく相談のうえ、その人に合った方法を選択することが大切です。

予後

甲状腺薬の副作用は発熱、発疹、皮膚のかゆみなどが服用後3カ月ぐらいの間に出現するので、こうした症状がみられたらすぐに医師と相談をしてください。甲状腺機能が正常に戻れば、日常生活でとくに注意する点はありません。